なぜ米中貿易摩擦で金が下落するのか?
先週末にNY金は、節目の1300ドルを維持できず、ストップロスから一時は1277.90ドルまで売られる暴落。
東京金も安値で4530円を付けた。
トランプ米政権が、中国の知的財産権侵害に対する制裁措置として総額500億ドルに相当する中国からの輸入品に25%の関税を課すと発表し、中国も同規模の報復措置を講じると表明したことが発端と言われている。
通常、米中貿易摩擦が激化するとリスクオフに強い金は買われるという見方が一般的だが、真逆の動きである。なぜか?
今回は米中貿易摩擦により中国の一次産品需要が鈍化するとの懸念が台頭しているようだ。この報道で、金に限らず、同じ貴金属の発揮、原油、穀物など多岐にわたってコモディティ市場が大幅安となっている。
中国は世界有数の金消費国としても知られていることから、売りが加速したようだ。
売られ過ぎからの戻りも考えられるが、週明けの市場は為替が110.30円台まで円高に傾斜しており、国内金市場は一段安となりやすい地合いが続くと考えられる。